Plekのご利用には皆様にご予約をお願いしております。
火曜日から土曜日の12時が予約枠となっています。
※ 1回のご予約につき、お一人様1本までとさせていただきます。1度に複数本はお受けできません。ご了承下さい。
※月曜、日曜、祝日は定休日のためご予約不可。
こちらのフォーマットからご予約ください。
以下必要事項と併せてご希望の日程をお知らせください。
ギターやベースの理想的なセッティングとは、弦の振幅する軌道を妨げないようなネックの状態であることです。ですが実際はネックの反りやフレットの高さの凸凹,弦高等、複雑な要素が絡み合いその状態は楽器により様々です。
使っているギターやベースの音の鳴りが悪い、ビビりが出ている時あなたならどうしますか?ネックの反りを調整する?弦高を上げる?それでも直らない時はリペアマンに擦り合わせをしてもらうという選択肢も出てくるでしょう。
弦を張った状態の楽器はチューニングやゲージにもよりますが数十キロから百キロ程度の張力が掛かっています。ですが一般的にはフレットの擦り合わせ作業は弦を外した状態で行われる為、ネックに対する負荷が減りネックの状態が変わります。結果そこに僅かに誤差が生じてしまうのです。
プレックは弦を張ったままの状態で、弦の振幅,フレットの高さ,ネックの反りを計測し、その計測結果を可視化することで、現在の状態がどのようなものか、理想的な状態にするにはどのような処理が必要なのかを見て取る事ができます。
その為PLEKで擦り合わせを行う場合、削るフレットの量を正確に計算する事が出来、その楽器にとって理想的な状態を実現する事が出来るのです。
PLEKは、主に以下のようなことを計測し視覚的に分かりやすく数値化することが出来ます。
スキャンによって検出された様々な情報を統合し、どうすればバズを取り除くことができるのか。様々なセッティングを視覚的に分かりやすくシュミレーションしながら、どの程度擦り合わせを行う必要があるかを、実際の作業前に決定することができます。
上記のVirtual Fret Dressによって作業の内容を決めた後は、事前に決定した通りの擦り合わせ作業を正確かつ短時間で行っていきますが(約7-8分で終了します)、その作業内容にも従来の人の手によるものと違い、削減量を最大限抑えることが可能になっています。擦り合わせのみならず、フレットの整型も同時に行ってくれる為、非常に均質で美しい仕上がりになります。
ナットの製作も行え、楽器がすでに持っているものと同じ仕様のものを製作することはもちろん、弦間や形状、弦溝の角度等に関しても自由な設定を可能にしています。ナットの高さや切り方は、楽器そのものの良さやクオリティに直結する非常に重要な要素ですが、その部分に関しても、PLEKではベストなものを正確に製作することが出来ます。
スキャンや擦り合わせを行った全ての楽器をデータベース化します。そのため、一度PLEKされた楽器であれば、常にプレイアビリティを同じ状態に戻すことができます。(フレットがすり減った場合でも、それを考慮した同じ状態にすることができます)
1980年代に独ベルリンでギタリストとして、またインストラクターとしてキャリアを築いていたGerd Ankeは、 自身の楽器への酷いリペアを目の当たりにすることによって、より良い調整とは何かという疑問を持ちます。
ギタリストであれば誰しも夢見る、いかに低い弦高であっても、バズ(ビビリ)が無く、また、快適な弾き心地と優れたプレイアビリティを楽器に与えるにはどうするべきか、それに対するプロフェッショナルな調整技術を生み出すことと、優れたリペアマンの存在を持ってしても、妥協せざるを得ない部分があるという現実は、PLEK開発の原点にもなりました。
この最初の命題に対して、Gerdが見いだした回答は、太さや材質によって異なるそれぞれの弦振動に対しての適切な弦高を、カーブの異なる指板上で確保するということ、そして、実際にそれぞれの楽器がどういう状態であるかを正確に計測し、それをもって実際の作業にあたる必要があるということでした。
1990年にはMichael Dubackという共同設立者ととして迎え"PLEKTRON"を発足させます。
数年間の試行錯誤を経て、彼らのコンピューターは、弦を張った状態(弦によるテンションがかかった状態のままで)でのネックと、フレットの状態の正確な計測に成功します。
それらの作業は、ほぼ丸1日を費やすものでしたが、彼らにとって楽器調整・修理技術における革命であると確信できるものでもありました。
社名を"PLEK"に変更して以降、Berlinには、それぞれの楽器に満足するミュージシャンが増え始めることとなり、1998年からは楽器製作/修理、機械、物理等様々なジャンルのエキスパートが集まり、現在の正式名称である"PLEK Gitarrentechnologie GmbH"として世界にその技術の素晴らしさを問うていくことなります。